『幼児教育』ってそもそも何?
幼児教育の定義
よく耳にする幼児教育という言葉。子供の頃の教育が大切、というのは誰もが何となくはわかっていても、幼児教育ってそもそも何?と聞かれると、正確に答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか?
それも当然のことで、実際に幼児教育の定義については、施設や意見交換会によって異なっています。「小学校就学前の子どもへの教育」となっていたり、「乳児期を除く1歳から小学校就学前の子どもへの教育」とされていたり。例えば幼児園教育要領について書かれている資料では「3歳からの幼児教育施設における教育」となっています。
『幼児』も『教育』も広義に解釈することができる言葉なので、無理もないですが、『就学前教育』は「一般に教育段階において、小学校などの初等教育より前の段階にある教育のことを指して使われている言葉」だとされているようです。
また、文部科学省の初等中等教育分科会(第28回)配付資料には、幼児教育の範囲について「幼児とは,小学校就学前の者を意味する。」と書かれており、同じ資料では早期教育との違いについても触れられています。
この幼児期の発達の特性に照らした教育とは,受験などを念頭におき,専ら知識のみを獲得することを先取りするような,いわゆる早期教育とは本質的に異なる。
幼児教育は,目先の結果のみを期待しているのではなく,生涯にわたる学習の基礎をつくること,「後伸びする力」を培うことを重視している。
文部科学省の初等中等教育分科会(第28回)配付資料の定義、「小学校就学前の子どもに対しての、生活すべてにおける教育」というのが一般的な「幼児教育」の定義と言っていいでしょう。場合によっては、乳児と幼児、幼稚園児などの年齢で分ける場合と、早期教育も含んで幼児教育と言われることがある、と認識しておきましょう。
幼児教育で重視されること
『教育』ではなく『幼児教育』とわざわざカテゴライズされる意味は何でしょうか?幼児期は脳の発達や、人間性の形成においてとても重要な時期。早期教育や先取り学習については賛否があるものの、幼児期の環境が大切というのは、どんな教育法でも言われていること。だからわざわざ『幼児』に絞った『幼児教育』という分類があるのですね。
現代の幼児教育は、学習そのものではなく、学習する基礎である『自主性』『自立性』『主体性』を育てるものが主流。こちらの記事もぜひ読んでみてください。
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