新時代の教育に乗り遅れないために!2020年に向けて始めるべき幼児教育とは

2018/11/13

2020年、教育が変わる!

戦後、最大規模の教育改革が始まります。2020年には大学入学共通テストが実施され、小学校では新指導学習要領が全面実施。その後、中学校と高等学校でも新学習指導要領が実施される予定です。そのための移行措置はすでに、今年2018年から始まっています。これから大きく変わっていく日本の教育。知っておくべきことをまとめました。

センター試験が変わる。『大学入学共通テスト』

2020年、大学入試が変わります。センター試験が『大学入学共通テスト』になり、今までの、教科別の知識を求められる出題から、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」の学力の3要素を必要とする出題へ。 今までの、暗記すればクリアできた知識重視の問題から、自分で考え判断していく、主体性を問う問題に変化します。

英語教育も変わる。『4技能評価』

従来のセンター試験で必要なのは「読む」「聴く」の2技能のみでしたが、大学入学共通テストではそれに加えて「話す」「書く」の4技能を評価することになりました。こちらも、自分の考えを表現できるという力が求められることになります。

大学受験なんてまだ先?いいえ、小学校、中学校の教育も変わります

大学受験はまだまだ先だから…いいえ、大学受験が変わるということは、それに向けての児童教育も変わるということ。今年2018年から、新しい幼稚園学習指導要領が実施されており、2020年には新小学校学習指導要領が実施、その後も中学校、高等学校と次々に新学習指導要領が実施されます。

幼稚園についてはすでに『新幼稚園教育要項』が実施

2018年4月、『新幼稚園教育要項』が実施されました。主な改定点は以下の3点です。
(文科省発行「幼稚園教育要領解説」より http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/04/25/1384661_3_3.pdf

  1. 育みたい資質・能力を明確化 幼稚園教育において育みたい資質・能力が明確化されました。具体的には下記の3つです。
    • 知識及び技能の基礎
    • 思考力・判断力・表現力等の基礎
    • 学びに向かう力,人間性等
  2. 小学校教育との円滑な接続 「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は下記の10項目と示されました。
    • 健康な心と体
    • 自立心
    • 協同性
    • 道徳性・規範意識の芽生え
    • 社会生活との関わり
    • 思考力の芽生え
    • 自然との関わり・生命尊重
    • 数量・図形,標識や文字などへの関心・感覚
    • 言葉による伝え合い
    • 豊かな感性と表現
    小学校に入学して、今までとのギャップに戸惑う幼児は少なくないため、「これを小学校の教師と共有するなど連携を図り,幼稚園教育と小学校教育との円滑な接続を図る」とされています。
  3. 現代的な諸課題を踏まえた教育内容の見直し 目まぐるしく変わる時代の流れに合わせた教育が必要ということで、「現代的な課題を踏まえた教育内容の見直しを図るとともに,教育課程に係る教育時間の終了後等に行う教育活動や子育ての支援の充実を図った」とされています。

重視されるアクティブ・ラーニング

学習指導要領の重要な改訂項目の一つが「主体的・対話的で深い学び」の実現(アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善)です。

教育方法に関するこれまでの議論においても、子供たちが主体的に学ぶことや、学級やグループの中で協働的に学ぶことの重要性は指摘されてきており、多くの実践も積み重ねられてきた。(中略)「アクティブ・ラーニング」を重視する流れは、こうした優れた実践を踏まえた成果である(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/09/28/1396716_1.pdf

そのために必要なICT教育

文部科学省から発行されている、教育の情報化の推進に関する資料、『次期学習指導要領を見据えたICT環境整備を進めましょう!新たな学びの実現に向けて(平成29年3月)』(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1403502.htm) には、以下の記載があります。

  1. 情報活用能力を、教科等を超えた全ての学習の基盤として育まれ活用される資質・能力と位置付け、教育課程全体を通じて確実に育成する旨を規定。〔第1章総則 第2の2の (1)〕
  2. 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点からの授業改善に向けて、ICT を活用した学習活動の充実を図る旨を規定。特に小学校においては、情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動や、プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を計画的に実施する旨を規定。〔第1章総則第3の1の (3)〕

アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善に向けて、ICTの活用を進めていくとあります。さて、ICTとは何でしょうか。

小学校学習指導要領(http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/05/1384661_4_3_2.pdf

ICT教育って何?

ICT教育とは、情報通信技術を教育に活用すること。インターネットが普及し、スマホやタブレットが一般的なアイテムとなった昨今、教育の早い段階から情報の活用能力を育てることが非常に重要となってきます。

実際に、PCやタブレットが学校で活用されている事例も増えてきてはいますが、政府が目標としている台数にはまだ届いておらず、無線LANの整備率もまだまだというのが実際のところ。学校の導入タイミングによって格差が生まれてしまうという問題もあります。

文科省参考資料(http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/2014ICT-panf.pdf

文科省が行った実証研究でも一定の効果が

学びのイノベーション事業(http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/manabi_no_innovation_report.pdf
平成23年度より文科省が行った実証研究。一人1台のタブレット端末と電子黒板、無線LANなどが整備された環境において、デジタル教材を使用した教育の効果検証、指導法の開発などを進めてきました。

学びのイノベーション事業においては、授業、個別学習、協働学習すべてにおいてICTを使用した実証研究を行っており、一定の効果を上げています。8割の生徒が授業について肯定的に評価しており、国語と算数の学力においては、前年と比べて、低い評定の出現率の全国比が減少している傾向が見られました。(http://jouhouka.mext.go.jp/school/pdf/2014ICT-panf.pdf

教員の教育が追いついていない現状も

ICT教育を進める上で、教員への教育も非常に大切です。子どもたちに教える立場の先生が、タブレットの使い方もわからない、なんてことでは困りますから。

子どもたちは覚えが早く、新しい機器にもすぐ慣れることができますが、デジタル機器に慣れていない教員が操作方法や指導方法を習得するのはなかなか難しいのが実情。さらに学校によって、じゅうぶんなタブレット数の確保や無線LANなど、環境の整備も追いついていない状況では、本当に効果のあるICT教育がなされるのか、心配になってしまいます。

幼児向けICT教育は必要?

2018年実施された『新幼稚園教育要項』では、「幼稚園教育と小学校教育との円滑な接続を図る」ことを重要視しています。これは幼稚園と小学校の学習環境の違いに子どもたちが戸惑いを覚えないよう、子どもの発達や学びに連続性を保障すべき、という考えから来ているものです。
幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方 について(http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2011/11/22/1298955_1_1.pdf

2020年には新小学校学習指導要領が実施され、ICTを活用した教育が重視されていく中で、幼稚園児や保育園児へのICT教育は、まだまだ実施されていないのが実情ですが、小学校で初めてタブレットに触れるよりは、幼児の段階でスマホやタブレットに慣れるくらいはしておいても良いかもしれません。

家庭でもできる?ICT教育

一定の効果が実証されているにもかかわらず、現時点では学校への導入がまだ追いついていないため、導入タイミングによって格差が生まれてしまう懸念のあるICT教育。家庭でできる対策はないでしょうか?

世帯ごとのタブレット端末普及率

総務省の平成29年度の調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200356&tstat=000001115796&cycle=0&tclass1=000001115798&second=1&second2=1)によると、世帯ごとのタブレット端末保有率は全体で約36%。世帯主の年齢を20代〜50代に絞ると約45%の世帯がタブレット端末を保有しているという結果に。

スマートフォンの保有率で見ると世帯ごとのスマートフォン保有率は全体で約75%。世帯主の年齢を20代〜50代に絞ると約94%の世帯がスマートフォンを保有しており、ほとんどの家庭には、最低1台のスマートフォンがあると考えていいようです。

もちろん、学校で導入される予定の電子黒板など、大きな設備は家庭で導入することは難しいですが、スマートフォンやタブレットでの自習、個別学習なら、家庭でもできることはありそうです。

家庭でできるICT教育

特別な教育環境を整えなくても、ICT教育の基礎なら、ほとんどのご家庭ができているのではないでしょうか?泣き止ませるためにスマホで動画を見せたり、タブレットで子供向けのゲームを遊ばせたり。おうちに1台はある、スマホやタブレットを触ることに慣れさせる、ということだけで、じゅうぶんなICT基礎教育です。

最近は子供向けの知育アプリや学習アプリがかなり増えてきています。子どもが興味を持つように作られた楽しさ重視のゲーム形式のものや、学校で使われるような個別学習用のアプリなど。せっかくスマホやタブレットに慣れさせる機会を設けるなら、一緒に英語や国語、算数の学習も…なんて一石二鳥の効果を狙うこともできるかもしれませんね。